フェムケアって何? デリケートゾーンのケア方法

「フェムケア」という言葉も近年一般化してきました。コスメの専門店でもフェムケア用品がずらりと並んでいたりしますよね。これまであまり人に言えなかったデリケートゾーンの悩みやケア方法の疑問も、オープンに語られるようになり、大きな市場になってきています。

 

フェムケアとは?

フェムケアとは、女性特有の健康課題や体のケアに焦点を当てたサービス・製品のことを表します。

バストやデリケートゾーンなどは、敏感で悩みも多い場所ですが、十数年前までは「バストアップ乳液」「乳首の色を明るくするクリーム」など男性の視点が入った商品も多く、女性の健康や快適性に着目したものはあまり見つかりませんでした。

近年フェムテックが注目されるようになり、生理など女性特有の体の悩みが「語っていいもの」となる流れの中で、女性主体の、女性目線の商品が次々に誕生。

中でも、デリケートゾーンを健やかに保てる商品が注目されるようになりました。

 

デリケートゾーンのケアアイテムにはどんなものがある?

 

デリケートゾーンとは、脱毛でいうところのいわゆる「VIO」部分、つまり陰部です。皮膚と粘膜両方があり、皮膚も薄くその名の通りとてもデリケートな場所。きれいに保てるように、元々自浄作用が備わっています。 

ですが大陰唇などひだの裏側には垢も溜まりやすく、汗をかいたり下着や生理用品で蒸れたりして匂いが気になることも。つい石鹸やボディソープで洗いたくなってしまいますが、強い洗浄力のあるもので洗ってしまうと、pH値が崩れて、自浄作用を弱めてしまう原因に。かえってかゆみや匂いの原因となることもあります。

そんなときに頼りになるのが、専用のソープです。肌が薄くデリケートな部分を洗浄するものなので、泡で出てくるタイプが多く、きめ細やかな泡で優しく洗うことができます。

デリケートゾーンを洗うには、こすらずに泡で汚れを取ることがポイント。自浄作用を妨げない弱酸性で低刺激なものが主流です。肌と同じく乾燥対策に、保湿成分も入っているものがおすすめです。

 

ソープで洗ったら、ミルクやオイルで保湿して

 

優しく洗った後は、顔と同じように保湿を。実はデリケートゾーンは乾燥しやすい場所です。また、下着や服による摩擦で黒ずみが気になることもありますよね。ぜひ専用のアイテムで優しくケアしてください。

使い方は、お風呂上がりに軽くタオルで拭いてから、清潔な手でさっとオイルやクリーム、美容液をなじませて。肌の黒ずみ対策になるものや会陰マッサージで出産時の会陰切開を回避するためのオイル、保湿オイルなども。

デリケートゾーン以外にも使えるアイテムを選べば、手間なく簡単ですね。

 

お出かけ先のデリケートゾーンケアアイテムも

 

出先でお手洗いに行った時、ウォシュレットの衛生面を気にして使えない人もいると思います。そんなとき頼りになるのが、デリケートゾーン用ワイプです。

今かなり多くの商品が出揃ってきており、日本でも20種類以上手に入れることができます。アルコールなどを含まず、デリケートゾーンのpH値を保つ設計で、気になる匂い対策として香り付けがされているものも。ほとんどがトイレにそのまま流せるので手軽です。災害対策としても、常に持ち歩いていたいアイテムですね。

 

VIOは脱毛するメリットも!

 

デリケートゾーンのケアでは、陰毛による蒸れや下着と擦れることによる黒ずみも無視できません。カミソリや毛抜きで処理すると肌を痛める原因にもなり、永久脱毛をする人も増えています。 

クリニックの永久脱毛では、ハイジニーナ(VIOすべ手の毛を脱毛すること)の割合が増加しており、楽になったという経験者の声もよく聞かれますね。

実際、ハイジニーナにするメリットとしては、毛がなくなることで下着に湿気がこもらず蒸れにくくなり、排泄物が毛につかないので匂いも軽減されます。お手洗い後の拭き取りで、ウォシュレットを使いたくない場合も、市販のワイプで簡単に清潔を保てるように。

また自己処理のトラブルを減らすことができ、下着や水着になったとき毛がはみ出ていないか気にする必要がありません。デリケートゾーンの洗浄や保湿なども、毛がない分、楽に行えますね。

デリケートゾーンは、敏感で悩みも出てきやすい場所だからこそ、ぜひ専用のケアを。心まで満たしてくれる使い心地や香りのものも多く、ぜひ一度試してみてください。

 

<プロフィール>
有馬美穂
ライター。2004年早稲田大学卒業。『VERY』をはじめ、さまざまな雑誌媒体等で主にライフスタイル、女性の健康、教育、ジェンダー、ファッションについての取材執筆を行う。


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