アンチエイジングにも...古代から愛されてきたローズの効果

 
華やかな香りや美しさから、私たちを魅了してやまない「ローズ」。古代から、ローズは様々に活用されてきました。香りを楽しむだけでなく、美容にも効果は絶大。今回はそのローズの魅力に迫ります。

 

古代から愛されてきたローズ

ローズは、今と変わらぬ美しさで、紀元前の人たちも愛してきた植物です。

古代ギリシャの貴族もローズの花冠や、その薬効を用いていたといわれます。有名な女流詩人サッフォーも、ローズを「花の女王」と讃えています。

また、かの世界三大美女・クレオパトラもローズの愛好家でした。当時ローズオイルは非常に高価なものでしたが、クレオパトラは惜しげもなくローズオイルを全身に塗り、バラ風呂に入り、枕にもローズを敷き詰めていたそう。きっとクレオパトラは、いい香りがしたことでしょうね。全身にまとっていたローズの香りで時の権力者たちを誘惑し、自身も権力を握っていったとの逸話も。

 ローズに魅了されていたのは、女性だけではありません。暴君として名高いネロは「バラ狂い」という異名もあり、ローズ風呂だけでなくローズの香油、ローズのお酒、ローズのデザートなど、ローズを愛していた逸話が残っています。 

ローズオイルやローズウォーターも、古代ローマで大流行していたといわれます。

現代の日本では、ローズは主に女性が香りをまとったり楽しんだりしていますが、古代の人たちは男女関係なく、ローズを愛していたことがわかります。当時は今よりさらに高価なものだったので、ローズの香りをまとえることは、権力の象徴だったのでしょうね。


 

美しさだけじゃない! ローズの薬効とは?

ローズは、肌や体への効能も期待されています。

 「ローズエキス」はローズから抽出した油のことですが、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCには、色素沈着予防やニキビの改善、毛穴の引き締め効果、コラーゲンの合成を助けるなどの効果があり、多くの化粧品にも配合されている有効成分です。

また、ダマスクローズに含まれるゲラニオールやネロールは肌の回復力を高め、アンチエイジングを叶えます。

最高級のコスメブランドにもローズエキスを使ったものが多数ありますね。 

ローズエキスにはアンチエイジング成分であるポリフェノールやフラボノイド類も含まれ、インナーケアとして取り入れるのもおすすめ。

また、ローズの香りを嗅いだときの華やいだ気持ち、前向きにさせてくれる気持ちは科学的に証明されているんです。

 

有名ブランドの名品香水にも! ローズの香りの効果

エレガントな気持ちにさせてくれるローズの香りは、香水として最も用いられるものではないでしょうか。

その香りは、そうして心にも効くヒーリング効果を持ち合わせています。

その効果の一例は、ストレスや緊張・不安の軽減効果、免疫力の向上、安眠・鎮静効果、皮膚バリアの回復を早めることで美肌効果(嗅いだことでも!)、記憶力向上、治癒力の向上、自律神経系の回復、女性ホルモンバランスの調整作用などがあります。また他にも、殺菌作用や空気清浄作用なども。

気持ちを癒やし、ホルモンバランスを整えるなど心身ともに効果が期待できるローズ。

香水を身につけるだけでなく、ルームスプレーなどで取り入れるのもいいですね。

 

ローズを使ったアイテムにはどんなものがある?

ローズが長い歴史の中で愛されてきたのには、証明できずとも効果を人々が実感してきたからでしょう。近年、その効果が測定できるようになり、ローズはますます重宝されるようになっています。

ローズには今、ダマスクローズなどを用いた顔や全身用のローズオイル、化粧水、ミルク、マスク、ボディウォッシュ、リップ、ネイルオイル、パフュームなどが外用としてあります。ロールオンタイプの香水は持ち歩きも便利で、緊張を感じた時にさっと塗れそうですね。

ローズだけが香るものの他に、ゼラニウムやイランイランなどと組み合わせた香りも人気です。

またインナーケアとしては、シロップやサプリメント、ハーブティー、キャンディも。美容効果だけでなく、ホルモンバランスを整える効果を期待できるローズは、特に中年以降の女性の強い味方になってくれそうです。

香りを楽しみながら、古代から愛されてきたローズの力を体と心に取り入れていきましょう。

 

<プロフィール>
有馬美穂
ライター。2004年早稲田大学卒業。『VERY』をはじめ、さまざまな雑誌媒体等で主にライフスタイル、女性の健康、教育、ジェンダー、ファッションについての取材執筆を行う。


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